取組内容について

「東京海上日動火災保険株式会社 静岡支店(以下、静岡支店)」は、静岡県において1946年の開設以来、約80年に渡り、損害保険事業を通じて蓄積してきたノウハウを活かしながら、お客様や社会の「いざ」を支える努力を積み重ねてきた企業。静岡支店では静岡県中部と東部を担当し、西は志太榛原地区から、東は御殿場・小山伊豆半島までを営業エリアとしています。1グループ、5課支社を束ね、静岡市、藤枝市、三島市に支社があります。

子育て・介護など家庭と仕事の両立ができるよう様々な取組を行う。

男性従業員44名に対して、女性従業員111名(2022年7月29日時点)と、女性従業員の比率が高い静岡支店。妊娠・出産・子育て支援をはじめ、結婚や介護等での休暇、短時間勤務制度など、家庭と仕事を両立させるための制度が数多く存在し、会社全体として様々な取組を行ってきました。周囲にも子育て世代が多いことから、時間になると上司や同僚の方から声をかけ、快く帰宅を促してくれる雰囲気があります。

産休・育休からの復職にあたる不安解消のために、会社の現状がわかるようにパンフレット等の案内を送付。また、年3回、「役割チャレンジ面談」という場が用意されており、仕事における目標設定はもちろん、プライベートでの状況・環境について上司と話す場も用意しています。

その他、勤務時間をずらせる「マイセレクト制度」もあり、9:00〜15:00、9:00〜17:00、10:00〜15:00など、子育てや介護等を理由にその方に合わせた勤務を選ぶことができます。この「マイセレクト制度」は、当日申請も可能。子どもの送迎や行事、介護、通院等、個々の状況に応じて利用することができます。

子育て・介護など家庭と仕事の両立ができるよう様々な取組を行う。

子どもの夏休み中は1ヵ月テレワークが可能。柔軟な働き方が可能。

子どもの面倒を見る等の理由で必要に応じてテレワークが可能。ノートパソコン、業務用のスマートフォンを1人1台配布し、ペーパーレス、電子決裁を可能にしています。Microsoft TeamsといったチャットツールやZoomなどのweb会議ツールを使用し、オンライン上でのコミュニケーションもとりやすくしています。
たとえば、夏休みなどの子どもの長期休暇に合わせて、1ヵ月程度テレワークにする従業員も。子どもが病気の際には、半休にして午前は病院に連れて行き、午後はテレワークにするなどの利用もあるそう。制度としては存在していましたが、テレワークはコロナ禍になってから利用が加速。以前は子どもの病気を理由に有給を取得する場合が多かったようですが、テレワークが利用しやすくなったことで、柔軟な働き方ができるようになりました。
なお、テレワークの利用は、理由を問わないようになっており、自宅で集中して仕事をしたいといったような理由でも利用が可能となっています。

社内副業や出向制度を活用し、自己研鑽を積む場を用意。

社内副業や出向制度を活用し、自己研鑽を積む場を用意。

従業員のキャリアアップ、スキルアップにつなげられればと、柔軟な活用ができるように副業の運用ルールの見直しが行われました。ルール見直しはあったものの、誰もが簡単に副業を始められるわけではないため、まずは社内副業として「プロジェクトリクエスト制度」を導入。支店を横断するだけでなく、部署を横断して、普段携わっている損害保険以外のITや広告といった業務への参加を推奨したことで、社内全体の越境が活性化しました。また、地元企業や自治体へ1〜2年出向し、普段と異なる経験を積むことで、知見を広げ、自己研鑽に励むことができるようにもなりました。
その他に、全国への転勤がないエリアコースでありながらも、勤務エリア変更によって本店や各支店で新たな業務を希望できる「JOBリクエスト制度」も。本店のIT関連業務で経験を積み、ステップアップを目指す従業員もいます。この制度はパートナーの転勤による引越しの際にも利用できるので、キャリアを止めることなく仕事が続けられるようになっています。

取組によって得られた声

静岡支店 業務グループ 副主任

望月 優子さん

2014年入社

上司と密に相談できる環境や周囲の理解もあり、仕事と子育てを両立して働きやすい

現在1歳半の子どもがいます。「仕事と子育ての両立」についてオフィシャルに相談できる環境や、継続就業とキャリア形成を支援する「ママメンターの取組(1回30分~1時間程度の面談)」や、復職前の従業員向けの「カンガルー会」、産育休取得者向けの「すくすく会」といった場があり、私も妊娠中に「すくすく会」へ参加しました。子育てを優先しながら、生産性高く仕事で結果を出せるのか不安に感じていましたが、先輩ママの話はとても参考になり、前向きに復職後のイメージができました。直属の男性上司も参加でき、ワーママの声を聞いてもらえるのも有難かったです。
2022年度はこれらの実施を改め、男性従業員の子育て・家事参画の促進にもつながるようなセミナーや子育てをしている従業員同士の情報交換会に組み直して展開されております。
復職後も、上司との対話の機会が多くあり、残業になる日がある理由や、子どものメンタルの心配等といった悩みも気軽に伝えられ、体制面や仕事内容を見直していただける部分も助かっています。
制度だけでなく、それを下支えする会社の取組や周囲の雰囲気が本当に素晴らしいので、これからも感謝を忘れず、メンバーの役に立てるよう努力しながら、この会社で働き続けたいと思っています。

静岡支店 業務グループ

新貝 旭美さん

2021年入社

若手でも必要な権限があるので、先輩不在でも仕事がスムーズ

主に採用・営業推進業務を担当しています。入社してまだ2年目ではありますが、企画~管理・運営まで一貫して担っており、年次関係なく大きな裁量を与えてもらっています。困ったときは周囲の先輩方に気軽に聞ける雰囲気の職場なので、どんどん発意を持って仕事を進められることにやりがいを感じますし、ありがたいですね。いろいろ経験した分しっかり評価してもらえるので、もっと頑張ろうと思えます。

取組企業からの声

執行役員 静岡支店長

垣谷 直人さん

「自ら考え、スピードに拘り、成長し続ける」人材の育成を目指す

People Businessである保険事業は「人」とその人が創り上げる「信用・信頼」がすべてだと考え、人間的魅力に溢れた自律した従業員を多く育成するため、「JOBリスエスト制度」や「プロジェクトリクエスト制度」等を準備し、成長を促しています。

当支店には、たくさんの多様性あふれる従業員がいますが「利他」の心で、価値観や考え方を相互理解・共有し、強みを高め合いながら、個々に合わせた柔軟な働き方を実践し、チームとして最高のパフォーマンスを発揮する組織にしたいと思っております。

取材メモ(編集後記)

2022年度にできた「マイチャレンジインセンティブ」という制度は、自己研鑽のための資金を従業員全員に定額支給しているそうです。この資金は「資格を取得したい」「本をたくさん読みたい」「新しいスキルを身につけたい」など、面談で設定した目標に沿ったものに使用可能とのこと。また、産育休中にもスキルアップできるよう、独自のプログラムを用意しています。Excelや話し方、ロジカルシンキング、財務、経営、英語など、業務に関係があるものから、そうでないものまで幅広くラインナップ。リモート受講もでき、一部、有料講座があるものの、無料講座も数多く揃えているようです。さまざまなスキルアップ制度を用意し、目的に合わせて選べるところも注目したい点です。

(文責:河田良子)

東京海上日動火災保険株式会社 静岡支店

所在地
静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー13階
業種
損害保険業
従業員数
155名 

男44名、女111名
(正社員/男44名・女71名、管理職/男15名・女2名)
※2022年7月29日時点

※人数は取材時のものです

設立年月日
1879年8月1日(事業所設置年月日:1946年6月1日)
ウェブサイト
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp
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