取組内容について
当金庫初!女性職員で運営する店舗
2016年4月、用宗駅前支店をリニューアル。大型のガラス窓を採用した、明るく開放的な店内で業務をこなしている4名のスタッフは全員女性。女性ならではのきめ細やかな対応で、地域の方からも親しみやすいと好評です。懸念される防犯上の問題は、男性警備員を配置したり別の店舗からモニターで監視するなど安全対策も万全。安心して働ける環境で彼女たちのパフォーマンスを最大限に発揮することでとても戦力になることを実感したそうです。女性店舗の存在が全体にも良い影響を与えています。
一般職のチャレンジコースを設置
女性のキャリアアップを目的として『一般職のチャレンジコース』を設置。将来的には女性も管理職や支店長になることが可能ということで、2015年には4名から応募がありました。
また新卒採用に関しても、女性の雇用に積極的に取り組んでおり、男女比率は6:4と性別による差は少なくなってきています。ここ数年は総合職の女性採用にも力を入れています。
働くパパ・ママに優しい職場環境
2010年には、厚生労働省から、少子化対策・子育て支援に積極的に取り組む企業として認定され「くるみんマーク」を取得しました。
妊娠をすると、育児休業の手続きや、代替要因の確保を行うという認識が管理職の間に定着しているため、妊娠・出産を理由に退職する人が少ない=女性にとっては働きやすく、企業にとっては優秀な人材が流出しにくいという双方の利益が生まれています。
たとえば
- 定時週間(17時20分)の設定
- 5連続休暇やバースディ休暇
- 妻の出産時に男性職員が取得できる特別休暇
- 任意の勉強会『マタニティ復帰支援』
- 保育園に近い店舗への勤務地配慮
- パート職員から正職員への転換制度
- 90日間の介護休業取得実績
などの充実した制度があり、職員からは「働きやすい」という声が上がっています。また、産休取得者が年間20名にも達することがありますが、その点は他の支店から応援する『部店交流制度』というフォロー体制にて解決できています。
万が一、夫の転勤などで静岡を離れてしまう際でも『全国信用金庫協会』の紹介で各地の信用金庫に勤められるシステムがあるので、引越先でもこれまでのキャリアを引き続き生かせることで、優秀な人材が定着することにつながっています。
取組によって得られた声
仕事を続けられたことで人生も豊かに
私は3回も、産休と育休を取らせて頂きました。会社の理解がとてもあり、産休や育休を取るのがごく当たり前だといった雰囲気が本当にありがたかったですね。家で専業主婦をしているよりも仕事をしたかったですし、定時で帰れたので保育園にも行けて両立することができました。親が働いていることで子どももしっかりするんだと感じました。だってご飯を作ってくれたり、洗濯物も畳んでくれるようになったんですよ(笑)。仕事をしたほうがきっと人生も豊かになるんじゃないかな、と思っています。
取組企業からの声
今後は「イクメン」のサポートにも力を入れたい
女性は、こまめに働いている印象があり、とても戦力になっていることを日々実感しています。結婚や出産で退社することがほとんど無くなったので、女性の平均年齢は38.10才(全体では41.5才)、と他の金庫に比べて2〜3才高くなっています。長い年数働いてもらえるということはそれだけキャリアを積んだ優秀な人材が定着するということなので、気持ちよく働ける職場環境づくりは他の事業者にも薦めたいですね。今後は職員の有給取得率UPと、男性の育休を増やし「イクメン」をサポートしていきたいと考えています。
取材メモ(編集後記)
女性だけの店舗を設置したり、夫の転勤先でも勤められるシステムなど、女性の能力を発揮できる環境が整っていることは表彰に値すると思います。複数回産休を取得している社員の存在や、平均年齢の高さは、働きやすさの証拠ではないでしょうか?男性の育休を増やすことで、さらなるワークライフバランスを実現されることを期待します。
(文責:岩科蓮花)